※本ページはプロモーション(広告)を含みます。
「履歴書ってどのテンプレートを使えばいいの?」「性別って書かなきゃダメ?」——そんなふうに、調べるほど混乱していませんか。結論から言うと、いま使うべきなのは厚生労働省の様式例です。2020年7月にJIS規格の様式例が削除され、その後に厚生労働省が新しい様式例を作ったため、入れ替わりの前後の情報が混在しています。
この記事では、いま基準になっている厚生労働省の様式例をもとに、何が変わったのか・各欄に何を書くのか・書かなくていいことを解説します。読み終わるころには、どの様式で何を書けばいいかが決まります。
履歴書は「厚生労働省の様式例」を使えばいい
まず、いちばん大事な前提から。
「JIS規格の履歴書」は、もう存在しません。
かつては日本規格協会がJIS規格の解説のなかで履歴書の様式例を示しており、それが事実上の標準でした。しかし——
令和2年7月に日本規格協会が、JIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除したため、厚生労働省で新たな履歴書の様式について検討を行い、事業主の皆様に広く参考にしていただくための様式例(厚生労働省履歴書様式例)を作成しました
出典:厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」/2026年9月12日確認
順番を整理すると、こうなります。2020年(令和2年)7月にJISの履歴書様式例が削除され、その後に厚生労働省が新しい様式例を作りました。同じ年に両方が起きたわけではありません。この様式例が労働政策審議会に示されたのは2021年(令和3年)4月16日です。
きっかけもはっきりしています。2020年7月にLGBT当事者を支援する団体から、厚生労働省や日本規格協会などに対して、性別欄の削除を含む履歴書様式の検討を求める要請があり、これを契機にJIS規格の履歴書様式例全体が削除されました。
この様式例に法的拘束力はありません。使うかどうかは、個別の企業が判断できます。企業から指定の様式を渡されたら、そちらに従ってください。指定がないときの「迷ったらこれ」が厚労省様式例です。
出典:厚生労働省「履歴書の様式例の作成について」(令和3年4月16日 労働政策審議会職業安定分科会資料)/2026年8月22日確認
そして厚労省は、新卒予定者以外の一般求職者にも、この「厚生労働省履歴書様式例」を推奨しています(出典:厚生労働省「採用選考の具体的な方法」/2026年9月3日確認)。転職者はここに当てはまります。
どこで手に入るか
厚労省の公正採用選考特設サイトから、無料でダウンロードできます。
PDFは印刷して手書きする人向け、Excelはパソコンで入力する人向けです。A4版は見開きでA3相当になるので、どちらを選んでも中身は同じです。
市販の履歴書用紙や転職サイトのテンプレートでも構いませんが、古い様式のものが混ざっているので、後述する2つの変更点が反映されているか確認してください。
なお「この様式でなければ受け付けない」というルールではありません。企業が独自のフォーマットを指定してくる場合は、そちらに従います。
新しい様式例で変わった2つのこと
様式例で変わったのは、次の2つです。
| 変更点 | 内容 |
|---|---|
| ①性別欄 | 「男・女」の選択から任意記載欄に変更。未記載も可能 |
| ②削除された4欄 | 「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」は設けない |
①性別は、書かなくても構いません
変更の理由は、次のとおりです。
性自認の多様な在り方に対応するため、〔男・女〕の選択ではなく任意記載欄としました。
厚生労働省は事業主に対して、次のことも求めています。
性別欄の記載内容や、未記載であることで採否を決めることはないようお願いします。
書いても書かなくてもよく、書かなかったことを理由に落とすのは不適切という立場です。書きたい人は自分の言葉で書けますし、空欄のまま出しても問題ありません。
②通勤時間・扶養家族・配偶者の欄は、そもそも要りません
削除された理由は、応募者のプライバシー性が非常に高い情報だからと説明されています。
古いテンプレートにはこれらの欄が残っていることがあります。もし使っているテンプレートに欄があっても、無理に埋める必要はありません。可能なら、欄のない新しい様式に差し替えるのが確実です。
面接で聞かれるのは正常です
ただし企業側にも、残業や転勤の可否を知りたい事情はあります。残業や転勤の可否は、書類ではなく面接で確認する運用です。たとえば、次のような聞き方です。
- 早朝出勤や休日出勤をお願いする場合がありますが、対応は可能でしょうか
- 配置先は複数の営業所が候補ですが、どこでも勤務は可能でしょうか
- 転勤をお願いする場合がありますが、対応は可能でしょうか
こうした質問は、書類に書かせない代わりのものです。聞かれても身構えなくて大丈夫です。面接全体の流れは転職面接の流れとマナーにまとめています。(出典:厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」/2026年9月10日確認)
履歴書に書かなくていいこと
厚生労働省は、採用選考で把握してはいけない「就職差別につながるおそれがある14事項」を公表しています。この14事項のうち「採用選考の方法」の分類には、次のものが入っています。
本人の適性・能力に関係ない事項を含んだ応募書類の使用
つまり面接だけの話ではなく、応募書類の話でもあるということです。
| 分類 | 該当する内容 |
|---|---|
| 本人に責任のない事項 | 本籍・出生地/住宅状況(間取り・部屋数など)/家族(職業・続柄・健康・病歴・地位・学歴・収入・資産など)/生活環境・家庭環境 |
| 本来自由であるべき事項 | 宗教/人生観・生活信条/思想/購読新聞・雑誌・愛読書/支持政党/尊敬する人物/労働組合や学生運動などの社会運動 |
自分から書く必要もありません。「家族構成」「両親の職業」を書く欄がある応募書類を渡されたら、それ自体が適切ではない可能性があります。判断に迷ったら、最寄りのハローワークまたは都道府県労働局に相談できます。
こうした会社の見分け方はブラック企業の見分け方も参考にしてください。
項目別の書き方【記入例つき】
| 欄 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 日付 | 提出日(郵送なら投函日、持参なら当日)を書く |
| 氏名・ふりがな | 戸籍どおりに。「ふりがな」ならひらがな、「フリガナ」ならカタカナ |
| 生年月日 | 和暦・西暦は書類全体で統一する |
| 現住所 | 都道府県から。マンション名・部屋番号まで略さず書く |
| 連絡先 | 現住所と同じなら「同上」でよい |
| 電話 | 日中つながる番号。携帯で問題ない |
| 学歴 | 高校卒業から書くのが一般的。学校名・学部学科は略さない |
| 職歴 | 入社・退社を時系列で。最後に「以上」 |
| 免許・資格 | 正式名称で、取得年月順に |
| 志望の動機など | 後述 |
| 本人希望記入欄 | 後述 |
学歴の書き方
高校卒業から書くのが一般的です。「高校」ではなく「高等学校」、学科まで正式名称で書きます。
令和2年3月 〇〇県立〇〇高等学校 普通科 卒業
令和2年4月 〇〇大学 経済学部 経済学科 入学
令和6年3月 〇〇大学 経済学部 経済学科 卒業
中退した場合も隠さず書きます。「中途退学」と書き、理由を一言添えると印象が変わります(例:「家庭の事情により中途退学」)。中退からの就職は高卒から正社員になるにはや既卒から正社員になる方法も参考になります。
職歴の書き方
会社名は「(株)」と略さず「株式会社」と書きます。部署や職種を1行添えると、読み手が理解しやすくなります。
アルバイト・派遣・契約社員の書き方は厚生労働省の記載例つきで履歴書の職歴欄|アルバイト・派遣・契約社員の書き方にまとめました。
令和6年4月 株式会社〇〇 入社
営業部にて法人向けの新規開拓を担当
令和8年8月 一身上の都合により退職
以上
退職理由は「一身上の都合により退職」で構いません。会社都合の場合は「会社都合により退職」と書きます。詳しい理由は履歴書に書かず、面接で説明します。伝え方は転職理由の伝え方にまとめています。
在職中の場合は、最終行を「現在に至る」とし、その次の行に「以上」と書きます。
免許・資格の書き方
正式名称で書きます。「普通免許」ではなく「普通自動車第一種運転免許」、「英検2級」ではなく「実用英語技能検定2級」です。
応募先と関係のない資格まで並べる必要はありませんが、空欄よりは書いたほうがいいので、迷ったら書いておきましょう。取得予定のものは「〇〇取得に向けて勉強中」と書けます。
志望動機欄・本人希望記入欄の書き方
志望の動機欄は、短くまとめる
厚労省の様式例では「志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど」という1つの欄になっています。スペースが限られているので、200字前後でまとめるのが現実的です。
長く語りたくなりますが、履歴書は「読んでもらうための入口」です。詳しい話は職務経歴書と面接で展開します。
前職では法人営業として新規開拓を担当し、提案から契約までを一貫して経験しました。より長期的にお客様と関わる仕事がしたいと考えるようになり、既存顧客との関係構築を重視する貴社の営業方針に強く惹かれています。前職で培った提案力を、貴社で活かしたいと考えております。
書き方の詳しい手順とケース別の例文は志望動機の書き方にまとめています。アピールポイントを書くなら自己PRの書き方も参考にしてください。
本人希望記入欄は「特になし」を避ける
ここは給料や勤務地の希望を書く欄ですが、転職では条件を細かく書かないのが基本です。かといって空欄も避けたいところ。
貴社の規定に従います。
これで十分です。ただし、譲れない事情がある場合はここに書きます。
現在在職中のため、平日18時以降または土日にご連絡いただけますと幸いです。
家族の介護のため、転居を伴う異動は難しい状況です。
条件を伝えることは、わがままではありません。入社後にすれ違うほうが、お互いにとって損です。
写真・手書き・提出前のマナー
写真は「必要な場合」に貼る
厚労省の様式例では、写真欄が「写真をはる必要がある場合」という条件つきの表記になっています。応募先の指示に従うのが基本です。
貼る場合は、3か月以内に撮影した証明写真を使います。スーツ着用、背景は無地。スマホで撮ってコンビニ印刷するサービスでも問題ありませんが、自撮りをトリミングしたものは避けましょう。
なお、旧JIS様式には写真サイズの指定がありましたが、厚労省の新しい様式例には寸法の指定がありません。応募先の指定があればそれに従い、なければ一般的な証明写真サイズで問題ありません。
手書きかPCか
どちらが有利かを示す公的な根拠はありません。応募先から指定があればそれに従います。指定がなければ、修正がしやすく読みやすいPC作成を選ぶ人が多いというのが実情です。
手書きの場合は、黒か青のペンで、鉛筆は使いません。修正液・修正テープは使わず、書き直します。
提出前と送付
郵送の場合は、履歴書・職務経歴書をクリアファイルに入れ、白の角形2号封筒に入れます。表面に赤字で「応募書類在中」と書き、裏面に自分の住所氏名を書きます。
メール提出の場合はPDFに変換します。ファイル名は「履歴書_氏名.pdf」のように、開かなくても分かる形にしてください。封筒のサイズと料金、土日祝の配達、メールの件名と本文までは応募書類の送り方でくわしく解説しています。
やりがちなNGと直し方
NG1:略字を使う
「(株)」「〃」「同上(学歴・職歴欄)」は避けます。会社名も学校名も正式名称で書きます。
NG2:和暦と西暦が混ざっている
1枚の書類のなかで統一します。職務経歴書とも揃えると、より丁寧です。
NG3:空欄が多い
免許・資格欄や本人希望記入欄が空欄だと、意欲が低く見えることがあります。書くことがなければ「特になし」ではなく、前述のような形で埋めましょう。
NG4:志望動機がどの会社にも当てはまる
「成長できる環境だから」だけでは、なぜこの会社なのかが伝わりません。応募先ごとに書き分けます。
NG5:職歴を省略する
短期間で辞めた会社を書かないと、経歴に空白ができて不自然になります。書いたうえで、伝え方を準備するほうが安全です。短期離職からの転職に説明の仕方をまとめています。
NG6:古いテンプレートをそのまま使う
通勤時間・配偶者・扶養家族の欄があるものは、削除される前のJIS規格の様式です。埋める必要のない欄を埋めることになります。
提出前チェックリスト
- 使っている様式に、通勤時間・配偶者・扶養家族の欄が残っていないか確認した
- 日付は提出日になっているか
- 和暦・西暦が書類全体で統一されているか
- 会社名・学校名・資格名を正式名称で書いたか
- 職歴の最後に「以上」(在職中なら「現在に至る」の次の行に「以上」)を書いたか
- 志望動機を応募先ごとに書き分けたか
- 誤字脱字を、印刷して声に出して確認したか
- 写真は3か月以内に撮影したものか(貼る場合)
- 職務経歴書と内容が食い違っていないか
書類添削をしてもらえるサービス
履歴書は、自分で見直しても抜けに気づけません。転職エージェントでは書類の添削を受けられます。応募先ごとの書き分けまで相談できます。ただし、タダではありません。エージェントは採用が決まった企業から報酬を受け取っています。面談の時間も取られますし、合わなければ断る手間もかかります。その手間に見合うだけ選択肢が広がるかで決めてください。
エージェントの仕組みは転職エージェントと転職サイトの違いで、どこを選ぶかは【20代向け】転職エージェントおすすめ比較で解説しています。
履歴書を持ち込む前に、対象条件を確かめてください。第二新卒エージェントneoの対象は19歳〜29歳で、第二新卒・高卒・中卒・既卒・フリーターを前提にしたサービスです。面談拠点は東京・大阪・名古屋・福岡の4か所です(出典:公式サイト/2026年9月7日確認)。ここに当てはまらないなら、様式ごと見てくれる先を別に探してください。
職歴が短くて手が止まっているなら
※登録すると、面談の日時と場所を自分で予約する形です。初回は基本的に来社で、Web面談を希望するときは問い合わせが必要です(出典:公式サイト/2026年9月7日確認)。
時間をかけて見てもらう先を決める前に、対象条件を確かめてください。UZUZが対象にしているのは、20代の第二新卒・既卒・フリーターです。年齢と学歴の具体的な条件は、公表されていません(出典:公式サイト/2026年9月10日確認)。学歴の条件が出ていないので、自分が対象に入るかは、登録して聞くことになります。
書き方を一緒に整えてほしいなら
※登録すると、UZUZから電話で連絡が来ます(登録状況によってはメールになります)(出典:公式サイト/2026年9月10日確認)。
各サービスの詳細は第二新卒エージェントneoの評判、UZUZの評判、マイナビジョブ20’sの評判で解説しています。
よくある質問
Q. 性別欄は空欄でも大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。厚生労働省の様式例では任意記載欄になっており、事業主に対して「性別欄の記載内容や、未記載であることで採否を決めることはないよう」求めています。
Q. 通勤時間の欄があるテンプレートを使ってしまいました。書かないとダメですか?
A. 埋めなくて構いません。厚労省の新しい様式例では、プライバシー性が高いという理由でこの欄が削除されています。可能なら欄のない様式に差し替えましょう。
Q. アルバイト経験は職歴に書きますか?
A. 正社員経験がある場合は書かないのが一般的です。ただし正社員経験がない場合や、応募先の仕事に直結する経験なら書いて構いません。フリーターから正社員になるにはに書き方をまとめています。
Q. 手書きとパソコン、どちらが有利ですか?
A. どちらが有利かを示す公的な根拠はありません。応募先の指定に従い、指定がなければ読みやすさで選んで問題ありません。
Q. 履歴書と職務経歴書、両方必要ですか?
A. 転職では両方求められるのが一般的です。履歴書はプロフィールと事実、職務経歴書は実務の中身を書きます。役割が違うので、内容が重複しすぎないようにします。
Q. 空欄があると落とされますか?
A. 空欄そのもので落ちることは考えにくいですが、免許・資格欄や本人希望記入欄が空欄だと意欲が伝わりにくくなります。「貴社の規定に従います」のように埋めておくのが無難です。
在籍が短い会社がある場合や、空白期間がある場合の職歴欄の書き方は短い職歴・空白期間がある人の職務経歴書と履歴書の書き方で詳しく扱っています。
まとめ
履歴書で迷う原因は、2020年7月にJISの様式例が削除され、その後に厚労省の様式例ができたのに、それ以前の情報が残っていることにあります。いま参考にできるのは厚生労働省の履歴書様式例です。ただし法的拘束力はなく、どの様式を使うかは企業が判断します。指定があればそちらに従ってください。
変わったのは2つ。性別欄は任意記載になり、書かなくても採否に影響しません。そして「配偶者」「扶養家族数」「配偶者の扶養義務」「通勤時間」の4欄が様式内に設けられなくなりました。古いテンプレートを使っていると、本来書かなくていい欄を埋めることになります。
書き方そのものは、正式名称で書く、和暦西暦を統一する、志望動機は応募先ごとに書き分ける——この3つを押さえれば十分です。
履歴書はあくまで入口です。中身は職務経歴書の書き方と面接で伝えていきましょう。転職活動全体の流れは転職活動の進め方にまとめています。


