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「入社して数か月だけど、もう辞めたい」「試用期間中に辞めるのは、いけないことなのかな」——そんな迷いを抱えていませんか。結論から言うと、試用期間中でも辞められます。試用期間だから辞められない、という決まりはありません。
いつ言えばいいか・即日で辞めたいと思ったときの考え方・短い在籍をどう書くか。読み終わるころには、いつ・誰に・何を言えばいいかが決まります。
試用期間は「お試し」ではない
試用期間という言葉から、「まだ正式に雇われていない期間」と受け取る人がいます。そうではありません。試用期間中も労働契約は成立していて、労働基準法が適用されます。
それがはっきり分かるのが、労働基準法の第二十一条です。解雇の予告のルールを適用しない人の区分が並んでいて、その四号が「試の使用期間中の者」です。適用の例外として名指しされているということは、そもそも同じ法律の対象に入っている、ということです。
賃金の支払いも、辞めるときの手続きも、試用期間中だからといって別枠にはなりません。
期限のルールは、自分から辞めるときと会社から切られるときで逆になる
ここがこの記事のいちばん大事なところです。同じ「試用期間中」でも、辞める側が自分なのか会社なのかで、期限の決まり方がまったく違います。
会社から切るときは、原則30日前の予告が要る
会社から切るときの決まりはこうです(労働基準法20条1項)。
使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。(出典:e-Gov法令検索「労働基準法」/2026年9月7日確認)
30日前に言うか、30日分以上の平均賃金を払うか。会社の側にはこの決まりがあります。
ただし、最初の14日間だけは例外になる
その例外が第二十一条です。「試の使用期間中の者」はここに含まれますが、ただし書きで期限が切られています。
前条の規定は、左の各号の一に該当する労働者については適用しない。但し、……第四号に該当する者が十四日を超えて引き続き使用されるに至つた場合においては、この限りでない。/四 試の使用期間中の者(出典:e-Gov法令検索「労働基準法」/2026年9月7日確認)
読み替えると、試用期間中の人を会社が切るとき、予告が要らないのは最初の14日間だけです。14日を超えて働いた時点で、30日前の予告が要る側に戻ります。
自分から辞めるときの期限は、この条文とは関係ありません。辞める側の期限は民法で決まっていて、試用期間かどうかで変わりません。条文と数え方は退職の切り出し方にまとめています。
いつ言えばいいか
順番は3つです。
- 就業規則の「退職の申し出」の期限を見る。会社ごとに「1か月前まで」などと決めてあることが多く、まずここが基準になります
- 直属の上司に、口頭で先に伝える。メールや書面から入ると、話が広がってから本人に届くことがあります
- 退職日が決まったら、書面にする。言った言わないを残さないためです
就業規則が見当たらないときは、入社のときに受け取った書面を確認してください。労働条件を書いた紙のどこを見るかは内定後の労働条件通知書、辞めると決めてからの全体の流れは退職の流れで解説しています。
迷って先延ばしにすると、選べる退職日が減ります。期限は「早く言うほど広がる」性質のものなので、決めたら早めに動くほうが選択肢は多くなります。
「即日で辞めたい」と思ったとき
明日から行きたくない、という状態の人もいます。ただ、即日で辞められるかどうかは、一律には決まりません。会社との話し合いと、就業規則の中身で決まるからです。
- 会社と合意して、退職日を早める。合意があれば、期限を待たずに終われます
- 残っている有給を使って、出勤しない日を作る。残日数から退職日を逆算する手順は有給消化と退職日の決め方にあります
- 体調がつらいときは、先に医療機関にかかる。働けない状態かどうかは、自分の判断だけで決めなくて構いません
どれも「必ず通る」ものではありません。通るかどうかは会社との話し合い次第なので、まず就業規則の期限を確かめたうえで、いつからなら出勤しなくてよいかを相談する形になります。
1〜2か月の在籍を、履歴書にどう書くか
短い在籍を書くかどうかで手が止まる人は多いです。結論として、書き方の問題であって、隠すか隠さないかの問題ではありません。
在籍が数か月でも、入社と退職の年月をそのまま書けば足ります。書く欄の形式や、空白期間の1行の書き方は職歴が短い人・空白期間がある人の応募書類に、履歴書の職歴欄そのものの書き方は履歴書の書き方にまとめています。
退職したことの証明が必要になったときは、会社に請求できます。退職時に受け取る書類と、届かないときにできることは退職時にもらう書類と返すもので解説しています。
「非難される」と感じたとき
短い期間で辞めると言ったときに、強い言葉を返されることがあります。ここで気をつけたいのは、相手の反応と、手続きの可否は別だということです。反応が強いからといって、辞められなくなるわけではありません。
やることは2つです。ひとつは、期限と手続きを書面で残すこと。もうひとつは、返事を待つ相手を上司ひとりに限定しないことです。就業規則に沿って申し出た記録があれば、話がこじれても事実は残ります。
気持ちの整理がつかないまま結論を出しそうなときは、仕事を辞めたい20代も読んでみてください。
辞める前に確かめる3つ
辞めると決めたら、辞める日までに次の3つを確かめておくと、あとで困りません。
- 就業規則の「退職の申し出」の期限。退職日を決める起点になります
- 給料の締め日と支払日。最後の給料がいつ振り込まれるかを先に見ておきます
- 健康保険と年金の切り替え。手続きの期限は退職後の健康保険と年金にまとめています
短い在籍を、どう話すか
書類に書くところは上で触れました。残るのは、口で説明する場面です。一度、人に話して反応を見ておくと、言い方に迷わなくなります。話す相手は、20代の転職を扱っているところが早いです。
第二新卒エージェントneoは、東京・大阪・名古屋・福岡に拠点があって、会って話すところから入ります。対象は19歳〜29歳で、第二新卒・高卒・中卒・既卒・フリーターを前提にしています(出典:公式サイト・登録ページ/2026年9月11日確認)。ここに当てはまらないなら、転職エージェントおすすめ7選で対象条件を見比べてください。
聞かれたときの答えを用意したいなら
※登録すると、面談の日時と場所を自分で予約する形です。初回は基本的に来社で、Web面談を希望するときは問い合わせが必要です(出典:公式サイト/2026年9月7日確認)。
短い在籍をどう説明するかは短期離職からの転職、そもそもエージェントを使うかどうかは転職エージェントと転職サイトの違いで解説しています。
よくある質問
Q. 試用期間中でも辞められますか?
A. 辞められます。試用期間だから辞められない、という決まりはありません。辞めるときの期限は民法で決まっていて、試用期間かどうかで変わりません。条文と数え方は退職の切り出し方にあります。
Q. 何日前に言えばいいですか?
A. まず就業規則を見てください。会社ごとに申し出の期限が決めてあることが多く、そこが実際の基準になります。書面が手元にないときは内定後の労働条件通知書で、どこを見るかを確認できます。
Q. 会社から「試用期間中だから、明日で辞めてもらう」と言われました。
A. 予告が要らないのは、最初の14日間だけです。解雇には原則30日前の予告が要り(労働基準法20条1項)、試用期間中の人はその例外に入りますが、14日を超えて働いた時点で例外から外れます(出典:e-Gov法令検索「労働基準法」/2026年9月7日確認)。納得できないときは、退職の理由を書いた証明を会社に請求できます。詳しくは退職時にもらう書類と返すものを見てください。
Q. 短い在籍は、次の転職で不利になりますか?
A. 在籍期間の長さだけで決まるものではありません。応募先がどう受け取るかは、書類と面接での説明の仕方で変わります。説明の組み立て方は短期離職からの転職にまとめています。
まとめ
試用期間中でも辞められます。迷いどころは「辞められるか」ではなく、「いつ言えばいいか」です。
期限のルールは、自分から辞めるときと会社から切られるときで逆向きになります。会社から切るときは原則30日前の予告が要り、その例外は最初の14日間だけ。自分から辞めるときの期限は、試用期間かどうかで変わりません。
やることは、就業規則の期限を見る → 上司に口頭で伝える → 退職日を書面にするの順です。そのうえで、給料の締めと支払日、健康保険と年金の切り替えを確かめておけば、辞めたあとで慌てずにすみます。


