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「いま紹介できる求人がありません、と言われた」「何社か回っても、同じ会社ばかり紹介される」——そんな状態で止まっていませんか。結論から言うと、登録の受付と、求人の紹介は、法律上の扱いが違います。登録を拒まれたのではなく、いま出せる求人が無い、という状態です。
紹介が来ないときに確かめる3つと、次に取れる4つの道。読み終わるころには、どの道を選ぶかが決められます。
「断られた」には、2つの違うことが混ざっている
読者が「断られた」と言うとき、中身は2つに分かれます。
| 何が起きたか | 法律上の扱い | |
|---|---|---|
| A:登録そのものを断られた | 登録の受付を拒まれた | 原則ない(後述) |
| B:登録はできたが、紹介が来ない | 「いま紹介できる求人がありません」と言われた/連絡が止まった | 起こりうる |
原則としてありえないのはAのほうです。だからBを前提に考えるほうが、次の手は決まりやすくなります。そしてBは、あなたの価値が否定されたということではありません。そのサービスがいま抱えている求人と、あなたの希望条件が噛み合っていない、という状態です。
法律はどう決めているか
職業紹介については、職業安定法という法律があります。ハローワークだけでなく、民間の転職エージェント(職業紹介事業者)にも適用されます。
登録の受付=「全て受理しなければならない」
公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者は、求職の申込みは全て受理しなければならない。ただし、その申込みの内容が法令に違反するときは、これを受理しないことができる。
出典:e-Gov法令検索「職業安定法」 第五条の七第1項/2026年9月5日確認
例外は「申込みの内容が法令に違反するとき」だけです。つまり、経歴が浅いことや職歴が無いことを理由に登録の受付そのものを拒むことは、法律の建て付けとしては想定されていません。
求人の紹介=「努めなければならない」
公共職業安定所、特定地方公共団体及び職業紹介事業者は、求職者に対しては、その能力に適合する職業を紹介し、求人者に対しては、その雇用条件に適合する求職者を紹介するように努めなければならない。
出典:e-Gov法令検索「職業安定法」 第五条の八/2026年9月5日確認
こちらは「努めなければならない」=努力義務です。紹介する求人が必ずあるとは書かれていません。
この差が、「登録はできたのに紹介が来ない」が起きる理由です。サービスを責める話ではなく、制度がそういう作りになっている、という話です。
そもそも、エージェントの求人はどこから来るのか
もう1つ知っておくと、紹介が来ない理由が分かりやすくなります。
エージェントが持っている求人は、そのエージェントが作ったものではありません。企業から「こういう人を採りたい」と依頼を受けて預かっているものです。だから、
- その時期に、あなたの条件に合う依頼が来ていなければ、出せる求人はありません
- 求人は入れ替わります。今月なかったものが、来月あることもあります
- 同じ会社を何度も紹介されるのは、その条件で出せる依頼がそれしかないという状態でもあります
「同じ会社ばかり紹介される」「無理にすすめられている気がする」と感じたときは、あなたの条件で出せる求人がいま少ない、と読み替えると次の判断がしやすくなります。
紹介が来ないとき、まず確かめる3つ
1. 自分がそのサービスの対象に入っているか
20代向けのサービスは、年齢・学歴・対応エリアで対象を区切っていることがあります。対象の外にいれば、紹介できる求人はそもそも多くありません。
- 各社の対象条件を並べた表は転職エージェントおすすめ7選と20代におすすめの転職エージェント5選にあります
- 対象が公表されていない会社もあります。書いていないことと、条件が無いことは違います
2. 希望条件が、いまの求人と噛み合っているか
勤務地・職種・年収・働き方を全部そのまま出すと、該当する求人が数件になることがあります。どれを動かせるかを決めておくと、紹介の幅が変わります。
3. 経歴の書き方で、伝わるものが減っていないか
在籍が短い、空白期間がある、アルバイトしかしていない——書き方を変えるだけで、伝わる情報は増えます。具体的な書き方は短い職歴・空白期間の応募書類にまとめています。
次に取れる4つの道
道1|対象条件の違うサービスに変える
同じ「20代向け」でも、対象は各社で違います。総合型で紹介が来なかった人が、既卒・フリーターを前提にしたサービスでは話が進むことがあります。逆もあります。
まず、自分がどこの対象に入るかを一つずつ当たってみてください。見るのは年齢と、経歴のどこまでを受け入れているかの2つです。
たとえば第二新卒エージェントneoは、東京・大阪・名古屋・福岡の拠点で面談する形です。対象は19歳〜29歳で、第二新卒・高卒・中卒・既卒・フリーターを前提にしています(出典:公式サイト・登録ページ/2026年9月11日確認)。ここに入っていないなら、下の道2〜4を選ぶほうが早いです。
自分の経歴で通る先を知りたいなら
※登録すると、面談の日時と場所を自分で予約する形です。初回は基本的に来社で、Web面談を希望するときは問い合わせが必要です(出典:公式サイト/2026年9月7日確認)。
複数使うことについては転職エージェントは何社登録すべき?で扱っています。
道2|わかものハローワークを使う
正社員を目指す若者向けの窓口が、厚生労働省の事業として全国にあります。担当者制で、書類添削や模擬面接まで受けられます。年齢の目安と、民間との違いはハローワークと転職エージェントの違いにまとめました。
求職の申込みは全て受理する、という部分は、ハローワークにも同じようにかかっています。
道3|求人サイトから直接応募する
エージェントを通さず、自分で応募する道です。紹介というフィルターを通らないぶん、応募できる範囲は広がります。そのかわり、書類も日程調整も自分でやることになります。違いは転職エージェントと転職サイトの違いにあります。
道4|いまは動かず、経歴の見せ方を作り直す
急いで応募先を増やすより、書類を作り直すほうが早いことがあります。とくに職歴が短い場合、同じ経歴でも書き方で通過率は変わります。
- 既卒の場合は既卒から正社員
- フリーターの場合はフリーターから正社員
面談はしたのに、連絡が止まったとき
「断られた」と感じるもう1つのパターンが、面談まで進んだのに、そのあと連絡が来ないというものです。
- こちらから連絡して構いません。担当者は同時に複数の求職者を担当しています。催促というより、状況の確認です
- 連絡の手段と頻度は、希望を伝えられます。電話が続いてつらいならメールに、という言い方で構いません
- それでも動かないなら、担当の変更を申し出るか、別のサービスに切り替える判断になります。担当者との相性は、サービスの良し悪しとは別の問題です
⚠️連絡が止まったことを、選考に落ちたことと同じに扱わないでください。紹介の前段階で止まっているだけのことがあります。
紹介された求人が、思っていたものと違ったとき
「紹介はされたが、調べたら想像と違った」という声もあります。ここで確かめるのは求人票の雇用形態の欄です。
- 正社員なのか、契約社員なのか、派遣なのか。同じ「正社員募集」でも、雇用主が応募先の会社なのか別の会社なのかで働き方は変わります
- 迷ったら、紹介の場で「雇用主はどこですか」と聞いてください。これは聞いていい質問です
内定が出たあとに渡される書類の読み方は内定後の労働条件通知書の見方にまとめています。
やらないほうがいいこと
1件も紹介が来ないのを、自分の価値の問題として受け取る
紹介の有無は、そのサービスがいま持っている求人との噛み合わせです。紹介は努力義務で、必ず出せるものとして制度が作られていません。
同時に5社も6社も登録する
連絡と日程調整が増えて、どこで何を話したか分からなくなります。強みの違う2〜3社までが現実的です(何社登録すべきか)。
断られた会社に、理由を問い詰める
理由を聞くのは構いませんが、返ってくるのは「現在ご紹介できる求人がない」という一般的な回答であることがほとんどです。時間をかける先は、次の道を決めるほうです。
よくある質問
Q. 登録を断られることは本当にないのですか?
A. 法律上は、求職の申込みを全て受理することが事業者に義務づけられています(職業安定法5条の7)。ただし登録後に紹介が来ないことは、紹介が努力義務なので起こりえます。「断られた」と感じる場面は、たいていこちらです。
Q.「紹介できる求人がない」と言われました。もう一度相談してもいいですか?
A. 構いません。求人は入れ替わります。希望条件のどれを動かせるかを整理してから、もう一度相談する形が現実的です。
Q. 職歴なしでも登録できますか?
A. できます。そのうえで、既卒・フリーターを対象に含むサービスかどうかを先に確かめてください。対象条件は各社の公式サイトに書かれていることがあります。
Q. エージェントは使わないほうがいいのでしょうか?
A. そうは言えません。書類添削や日程調整を任せられるのは利点です。向き不向きは転職エージェントのデメリットで整理しています。
まとめ
- 登録の受付は「全て受理しなければならない」。求人の紹介は「努めなければならない」。法律の扱いが違います(職業安定法 第五条の七・第五条の八)
- だから「紹介できる求人がない」は起こりえます。あなたの価値の話ではありません
- 確かめるのは3つ。対象条件・希望条件・経歴の書き方
- 次に取れる道は4つ。別のサービス/わかものハローワーク/直接応募/書類の作り直し


