転職1年目の年末調整|源泉徴収票が届かないときの進め方

机に並んだ書類とペン立て。年末調整の書類をそろえる場面 退職・円満退社

「前職の源泉徴収票は、いつ届くのか」「間に合わなかったら、どうなるのか」——そんな状態で止まっていませんか。結論から言うと、前職の分を確認できないと、新しい会社では年末調整ができません。そのかわり、自分で確定申告をして精算することになります。

この記事では、源泉徴収票がいつ届くのか・間に合わなかったらどうなるのか・そもそも届かないときに何ができるのかを、国税庁の記載をもとにまとめました。読み終わるころには、自分がどちらになるのか、いつまでに何をすればいいのかが分かります。

なぜ前職の源泉徴収票を出すのか

年の途中で就職した人も、年末まで勤めていれば年末調整の対象になります。このとき新しい会社は、前の会社が払った給与も合わせて1年分をまとめて計算します。

その金額や、そこから引かれた所得税・社会保険料を確認するために使うのが、前の会社が出した「給与所得の源泉徴収票」です。

出典:国税庁タックスアンサー No.2674 中途就職者の年末調整(令和7年4月1日現在法令等)/根拠法令=所法190、194、所令311、所基通190-2。2026年9月5日確認

つまり、新しい会社が知りたいのは「あなたが今年いくら受け取って、いくら税金を前払いしたか」です。会社があなたの前職を詮索するために求めているわけではありません。

いつ届くのか

中途退職の場合、源泉徴収票の交付期限は退職後1か月です。(年の途中で辞めていない場合は翌年1月31日)

出典:国税庁F5-4 源泉徴収票不交付の届出手続(手続根拠=所得税法第226条)。2026年9月5日確認

退職のときにもらう書類全体の流れは退職時にもらう書類と返すものにまとめています。

間に合わなかったら、どうなるのか

新しい会社の年末調整の締め切りに前職分が間に合わなかった場合、その会社では年末調整ができません。確定申告で、所得税と復興特別所得税を自分で精算することになります。

出典:国税庁タックスアンサー No.2674 中途就職者の年末調整。2026年9月5日確認

税金が消えるわけでも、払わなくてよくなるわけでもありません。精算する場所が、会社から自分に移るだけです。前払いした所得税が多すぎれば戻ってきますし、足りなければ納めます。

締め切りに間に合わないと分かった時点で、担当者にそう伝えてください。会社側は年末調整をせずに手続きを進められます。黙って締め切りを過ぎるより、先に言うほうが手戻りがありません。

そもそも届かない・もらえないとき

前の会社に頼んでも出してもらえないときは、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を出せます。

  • 出せる時期:交付期限を過ぎたあと、いつでも
  • 出す先:納税地などを所轄する税務署長
  • 添えるもの:給与明細が残っていればその写し/前の会社に交付を求めたことが分かる書類など

出典:国税庁F5-4 源泉徴収票不交付の届出手続。2026年9月5日確認

この手続きは「もらえない」ときのものです。一度受け取ったものを失くした場合の再発行は、この届出の対象外です。失くしたときは、前の会社に再発行を頼んでください。

「交付を求めたことが分かる書類」が要るので、催促はメールなど記録が残る形にしておくと、あとで楽になります。

「出さない」という選択はあるか

出さないこともできます。ただしその場合、年末調整ができないので、自分で確定申告することになります。(前の節と同じ理由です)

ここで一つ、はっきりさせておきます。前の職場を新しい会社に知られたくない、という理由で出さないのは、目的を果たしません。雇用保険の被保険者番号は転職しても引き継がれますし、住民税の通知でも前年の給与は分かります。隠すためではなく、手続きをどちらでやるかの選択として考えてください。

短い職歴や空白期間の書き方そのものは短い職歴・空白期間の応募書類にまとめています。

よくある質問

Q. 間に合わなかったら、会社に怒られませんか?
A. 年末調整ができないというだけで、違反ではありません。会社は前職分を含めずに手続きを終え、あなたが確定申告で精算します。早めに伝えるほど、会社側の作業も楽になります。

Q. 年内に転職せず、退職したままのときは?
A. 年末調整を受けられないので、確定申告で精算します。この場合の還付の申告は、その年の翌年1月1日から5年間提出できます。

出典:国税庁タックスアンサー No.1910 中途退職で年末調整を受けていないとき(令和7年4月1日現在法令等)。2026年9月5日確認

Q. アルバイトの分も要りますか?
A. その年に別の勤め先へ「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を出して受け取った給与があるなら、それも含めて年末調整をする必要があります。判断に迷うときは、勤務先の担当者か税務署に確認してください。

Q. 1年に2回以上転職したときは?
A. 考え方は同じで、年末まで勤めている会社が、それ以前の分をまとめます。そのぶん源泉徴収票も枚数が増えるので、早めに集めてください。

まとめ

前職の源泉徴収票が間に合わないと、新しい会社では年末調整ができず、自分で確定申告して精算することになります。なくなる手続きではなく、やる人が変わるだけです。

  • 交付期限は、中途退職なら退職後1か月
  • 間に合わないと分かったら、先に担当者に伝える
  • もらえないときは、税務署に源泉徴収票不交付の届出書を出せる(再発行は対象外)

退職後の手続きは税金だけではありません。退職後の健康保険と年金退職後の住民税もあわせて確認しておくと、抜けがなくなります。転職活動そのものの進め方は転職活動の進め方にまとめています。

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