志望動機の書き方|20代・未経験でもそのまま使えるコツと例文集

白い書類にペンで文章を書き込んでいる手元 応募書類の書き方

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「志望動機って、何を書けばいいんだろう」「未経験だし、アピールできることが思いつかない」——そんなところで手が止まっていませんか。応募書類でいちばん止まるのが、この志望動機です。結論から言うと、志望動機は「なぜこの会社なのか」+「入社後にどう活躍するか」の2つを、決まった型に沿って書けば大丈夫です。特別な実績や経験がなくても、20代なら十分に伝わる志望動機が作れます。

この記事では、志望動機と転職理由の違いから、そのまま使えるケース別の例文、NG例、チェックリストまでを解説します。読み終わるころには、あなた自身の志望動機を書き上げられるはずです。

志望動機と転職理由は何が違う?

まず、混同しやすい2つを整理しておきましょう。ここがあいまいだと、志望動機がぼやけます。

転職理由は「なぜ今の会社を辞めて転職するのか」という”過去〜現在”の話です。

志望動機は「なぜ数ある会社の中で、この会社を選ぶのか」という”未来”に向けた話です。

つまり志望動機は、その会社でなければいけない理由と、入社後にどう貢献するかを語るもの。「給料が高いから」「家から近いから」のような、どの会社にも言える内容では弱くなります。転職理由の伝え方は転職理由の伝え方で詳しく扱っているので、あわせてご覧ください。

さらに「自己PR」も加えた3つは混同されやすいので、違いを整理しておきます。

項目志望動機転職理由自己PR
何を語るかなぜこの会社か・入社後どう貢献するかなぜ前職を辞める(辞めた)のか自分の強みと、それを裏づける経験
時間軸未来過去〜現在過去〜現在の実績
話の中心会社(貴社の◯◯に惹かれ)自分が置かれた状況自分の能力
ありがちな失敗どの会社にも言える内容になる不満で終わってしまう抽象的な性格の話で終わる

3つとも書く必要がありますが、同じことを繰り返さないのがコツです。自己PRの書き方は自己PRの書き方にまとめています。

採用担当が志望動機で見ている3つのポイント

採用担当は、志望動機から次の3つを読み取ろうとしています。ここを押さえると、刺さる志望動機になります。

1. 自社をどれだけ理解しているか(志望度の本気度)

どの会社にも使える内容だと、その会社を選んだ理由が伝わりません。応募先ごとに、その会社ならではの理由を書き分けてください。

2. 入社後に活躍・定着してくれそうか

長く働いて貢献できることを、自分の言葉で書けるようにします。自分の強みを、その会社でどう活かすかまで書きます。

3. 人柄・意欲が伝わるか

厚生労働省の調査では、若年正社員の採用選考を行った事業所が、中途採用者について重視した点は「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」が72.7%で最も多く、「業務に役立つ職業経験・訓練経験」の42.3%、「学歴・経歴」の23.1%を上回っていました。ただしこれは事業所がそう答えた割合で、応募先の1社が同じだという意味ではありません。学ぶ姿勢や熱意が伝わるかは、志望動機で差が出るところです。

出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」2 若年労働者の採用状況(PDF)表4(複数回答)/事業所調査の有効回答7,867事業所・有効回答率45.3%/「若年」は満15〜34歳。2026年8月23日確認

特に3つ目については、印象論ではなくデータの裏づけがあります。マイナビの調査では、第二新卒採用で企業が重視する内容の1位は「人柄・性格」で、「専門知識・スキル」「実務経験」「基礎学力」を大きく上回っています(出典:株式会社マイナビ「企業人材ニーズ調査2025年版」(2025年12月調査/採用担当者2,101名対象)本体PDF。第二新卒採用を実施している正社員採用担当者の回答/2026年9月3日確認)経験の薄さを引け目に感じる必要はなく、人柄と意欲が伝わる書き方をするほうが効くということです。

志望動機の基本の型(3ステップ)

志望動機は、次の3ステップで組み立てると、誰でも筋の通った文章になります。

ステップ1:結論(志望する理由をひと言で)

「〇〇という点に魅力を感じ、貴社を志望します」と、最初に結論を出します。

ステップ2:理由(なぜその会社を選んだか)

会社の事業・理念・仕事内容のどこに惹かれたのかを、自分の経験や価値観とつなげて書きます。ここが「その会社ならでは」を出す肝です。

ステップ3:入社後の貢献(どう活かすか)

自分の強みや経験を、入社後にどう活かして貢献したいかを添えます。未経験なら「学ぶ姿勢+活かせる素養」でOKです。

この順番で書くだけで、「結論→根拠→貢献」の読みやすい志望動機になります。

【ケース別】そのまま使える志望動機の例文

型に沿った例文を、状況別に用意しました。そのまま書き写すのではなく、固有名詞や自分の経験に差し替えて使ってください。

未経験職種へ挑戦する場合(例:接客→事務)

「正確でスピーディーな事務対応で会社を支えたいと考え、貴社を志望します。前職の販売では、レジ締めや在庫管理で数字を正確に扱う業務を担当し、日次の売上金と在庫の照合で差異を出さないことを徹底してきました。人手が足りない場面ではシフト調整も任され、周囲と連携して進める働き方も身につけています。未経験ではありますが、現在はExcelの関数とタイピングの練習を続けており、これまで培った正確さと丁寧さを活かして、バックオフィスから貴社を支えたいと考えています。」

接客経験を事務向けに言い換えるコツは、販売・接客から転職するにはの変換表がそのまま使えます。

同業・同職種へ転職する場合

「地域密着で顧客と長く関係を築く貴社の営業方針に強く共感し、志望しました。現職の法人営業では、既存顧客のフォローを中心に担当し、定期訪問と課題のヒアリングを重ねることで、担当エリアの継続契約率を前年より高めることができました。新規開拓よりも、一度お取引いただいたお客様と長くお付き合いすることにやりがいを感じています。この”関係を育てる”強みは、貴社が大切にされている顧客対応と重なると考えています。培った提案力を活かし、即戦力として貢献したいです。」

第二新卒(社会人経験が浅い)の場合

「若手の挑戦を後押しする貴社の風土に惹かれ、志望しました。新卒で入社した現職では、営業事務として受発注業務を担当し、基本的なビジネスマナーや報連相、期日を守って業務を回す進め方を身につけてきました。一方で担当できる範囲が決まっており、もう一歩踏み込んで提案から関わりたいという思いが強くなりました。まだ経験は浅いですが、その分吸収は早いと自負しています。早く戦力になれるよう積極的に学び、長く貴社に貢献したいと考えています。」

「すぐ辞めたと思われないか」が気になる人は、第二新卒の転職は難しい?で、企業側の採用データと伝え方のコツを解説しています。

フリーターから正社員を目指す場合

「一つの仕事を長く続けて専門性を身につけたいと考え、貴社を志望しました。アルバイトでは3年間、飲食店でホールを担当し、後輩5名の教育とシフト管理も任されました。忙しい時間帯に優先順位をつけて動くことや、相手に合わせて説明の仕方を変えることは、この経験で身につけたものです。これまでは決められた範囲での仕事でしたが、正社員として、これまで以上に主体的に業務へ関わり、長期的に貴社を支える人材になりたいと考えています。」

正社員経験がない場合の進め方はフリーターから正社員になるにはにまとめています。

既卒(卒業後に正社員経験がない)の場合

「一から仕事を覚え、長く働ける環境を探すなかで貴社にたどり着きました。卒業後は自分に合う仕事を見極めたいという思いから、アルバイトを続けながら業界研究を進めてきました。その中で、生活に身近な商品を扱う貴社の事業に関心を持ち、長く関わっていきたいと考えるようになりました。遠回りをした分、働くことに対する自分の考えは整理できています。未経験からのスタートになりますが、早く戦力になれるよう積極的に学んでいきたいです。」

既卒ならではの戦い方は既卒から正社員になる方法で解説しています。

短期離職から再挑戦する場合

「今度こそ長く働ける環境で力を発揮したいと考え、貴社を志望しました。前職は入社後半年で退職しましたが、入社前に業務内容と働き方を十分に確認できていなかったことが原因だと考えています。その反省から、今回は仕事内容や進め方を調べたうえで応募しています。中でも、若手にも早い段階で仕事を任せる貴社の方針は、私が身につけたいと考えている働き方と一致していると感じました。同じことを繰り返さないよう、地に足をつけて貢献したいと考えています。」

退職理由の伝え方は短期離職からの転職で詳しく扱っています。

※いずれも応募書類向けの200字前後の例文です。面接で話すときは「貴社」を「御社」に変え、具体例を1つ足して300字前後にすると、ちょうど1分程度になります。面接で聞かれる質問と答え方は転職面接でよく聞かれる質問15選にまとめています。

未経験・経験が浅くても評価される書き方のコツ

これまでの経験を「活かせる形」に翻訳する

接客の丁寧さ、アルバイトでの正確さ、部活での継続力——一見関係ない経験も、応募先で活きる形に言い換えればアピールとして書けます。

書くことが思いつかないときの掘り出し方

方針だけ聞いても手が動かないと思うので、手順にします。

  1. 前職やアルバイトで任された仕事を全部書き出す(レジ締め、発注、後輩の指導など、雑務も含めて)
  2. その中で「工夫したこと」「困って解決したこと」に印をつける
  3. 印のついたものを、応募先で役立つ形に言い換える

ポイントは1の網羅性です。「大したことをしていない」と思っている作業ほど、書き出すと使えるものが混じっています。

「学ぶ姿勢」を具体的に示す

「頑張ります」だけでは弱いもの。「〇〇の勉強を始めています」「資格取得を目指しています」など、すでに動いていることを書くと本気度が伝わります。

企業研究で「固有名詞」を入れる

その会社の事業・サービス・理念など、具体的な言葉を志望動機に入れると、「ちゃんと調べている」と伝わり、使い回し感がなくなります。企業研究は志望動機のためだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐためにも役立ちます。見るべきポイントはブラック企業の見分け方にまとめました。

やりがちなNG志望動機と改善例

うっかりハマりやすいNGパターンを、改善例とセットで見ておきましょう。

NG1:待遇・条件だけを書く

「福利厚生が充実していて、休日も多いので志望しました。」 → 改善:条件は動機の入口にとどめ、「安定した環境で長く働き、〇〇のスキルを磨いて貢献したい」と、貢献の視点を加える。

NG2:どの会社にも当てはまる内容

「成長できる環境だと思い、志望しました。」 → 改善:「若手にも裁量を任せる貴社の〇〇という方針に惹かれ」など、その会社ならではの固有名詞を入れる。

NG3:前職の不満で埋めてしまう

「今の職場は残業が多く、評価されないので転職したいです。」 → 改善:不満は前向きな言葉に転換。「成果を正当に評価いただける環境で、腰を据えて力を発揮したい」とする。

NGに共通するのは、「自分目線」で止まっていること。「会社目線(貢献)」を一言加えるだけで、読み手に伝わりやすくなります。

【Before→After】ありがちな志望動機はこう変わる

型を使うと、平凡な志望動機がどれだけ変わるか、全文で見てみましょう。

Before(NG)
「成長できる環境だと思い志望しました。福利厚生も充実しているので、長く働けると思います。」

After(改善後)
「未経験からでも早い段階で仕事を任せる、貴社の『1年目から企画に参加する』という育成方針に惹かれ、志望しました。前職のアパレル販売では、店舗のSNS投稿を任され、写真の撮り方や投稿する時間帯を変えながら、来店のきっかけづくりに取り組みました。売り場に立つだけでなく、どう伝えれば人が動くのかを考えることに面白さを感じています。この経験を活かし、企画から関わる仕事で成果を出していきたいと考えています。」

同じ人でも、「その会社ならではの理由」と「入社後の貢献」を入れるだけで、説得力がまるで変わります。Afterで固有名詞(育成方針の名前・前職の具体的な業務)が入っていることに注目してください。ここを伏せ字のままにすると、どの会社にも出せる文章に戻ってしまいます。

志望動機チェックリスト

書き上げたら、以下を確認しましょう。

  • 「なぜこの会社か」が具体的に書けている
  • 入社後にどう貢献するかに触れている
  • 他社にもそのまま使える内容になっていない
  • 待遇・条件だけの内容になっていない
  • 前職の不満で終わっていない
  • 企業の固有名詞(事業・理念など)が入っている
  • 長さは200〜300字程度(誤字脱字もチェック)

志望動機に自信がないときは

「これで伝わるか不安」「自分では客観的に見られない」というときは、転職エージェントの無料の書類添削に相談する手もあります。志望動機の壁打ち相手になってくれ、応募先ごとの見せ方までアドバイスしてもらえます。ただし、タダではありません。エージェントは採用が決まった企業から報酬を受け取っています。面談の時間も取られますし、合わなければ断る手間もかかります。その手間に見合うだけ選択肢が広がるかで決めてください。

書いた動機を読んでもらう前に、対象条件を確かめてください。第二新卒エージェントneoの対象は19歳〜29歳で、第二新卒・高卒・中卒・既卒・フリーターを前提にしたサービスです。面談拠点は東京・大阪・名古屋・福岡の4か所です(出典:公式サイト/2026年9月7日確認)。ここに当てはまらないなら、応募先の受け取り方を聞ける相手を別に探してください。

経歴に自信がなく、書類から支えてほしいなら

※登録すると、面談の日時と場所を自分で予約する形です。初回は基本的に来社で、Web面談を希望するときは問い合わせが必要です(出典:公式サイト/2026年9月7日確認)。

一人で書いて出す前に、第三者に一度読んでもらうと、自分では気づけない読みにくさや、説明が足りない箇所が見つかります。

よくある質問

Q. 志望動機はどのくらいの長さが適切ですか?
A. 応募書類なら200〜300字程度、面接で話すなら1分(約300字)が目安です。長すぎると要点がぼやけるので、型に沿って簡潔にまとめましょう。

Q. 未経験で、本当に書くことが思いつきません。
A. 「活かせる経験の翻訳」+「学ぶ姿勢」で十分書けます。過去のアルバイトや学生時代の経験も、応募先で活きる形に言い換えればアピールになります。

Q. 志望動機と自己PRはどう違いますか?
A. 志望動機は「なぜこの会社か」、自己PRは「自分の強みは何か」です。志望動機の中で強みに触れるのはOKですが、主役はあくまで「その会社を選ぶ理由」です。

Q. 複数の会社で使い回してもいいですか?
A. 型(3ステップ)は流用してかまいませんが、「なぜこの会社か」の部分は必ず会社ごとに書き換えてください。ここが使い回しだと、すぐ見抜かれます。

まとめ

志望動機は、「なぜこの会社か」+「入社後の貢献」を、結論→理由→貢献の3ステップで書けば、20代・未経験でもしっかり伝わります。カギは、待遇や不満で終わらせず、企業の固有名詞を入れて”その会社ならでは”にすること、そして自分の経験を活かせる形に翻訳することです。書けたらチェックリストで見直し、それでも迷うところは第三者に読んでもらうと、伝わりにくい箇所が見つかります。まずは型に沿って、一度書き出してみてください。

転職活動の全体の流れは、転職活動の進め方で解説しています。あわせてご覧ください。

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