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「手に職をつけたい」「クリエイティブな仕事がしたい」——そんなふうに考えていませんか。Webデザイナーは、未経験から目指す人に人気の職種です。結論から言うと、未経験からでもWebデザイナーは目指せます。ただし、正直にお伝えすると、人気ゆえの競争やAIの影響もあり、“戦略なしでは厳しい”のも事実です。
この記事では、良い面だけでなく現実も正直に伝えたうえで、未経験からWebデザイナーになるための道筋を解説します。目指す前に知っておくと、遠回りを避けられます。読み終わるころには、自分がどのルートで進むべきかが決められます。
【正直に】Webデザイナーの現実
夢のある仕事ですが、目指す前に現実を知っておきましょう。
人気で競争がある
未経験歓迎の求人はありますが、目指す人も多く、特に「実務未経験」からの最初の1社はハードルが高めです。
AIの影響を受けやすい
バナー作成や簡単なデザインは、AIツールで効率化が進んでいます。「単純作業だけ」だと厳しくなる可能性があり、“AIを使いこなす側”や、設計・提案までできる人の価値が上がっています。
最初の年収は高くない
未経験スタートの給与は控えめなことが多いです。求人サイトが掲載求人から算出している平均年収は経験者を含めた数字なので、未経験スタートはさらに低い水準から始まり、スキルと実績を積んで上げていく職種だと考えましょう(出典:求人ボックス 給料ナビ「Webデザイナーの年収・時給」/2026年9月3日確認)。年収の上げ方そのものは転職で年収を上げるにはにまとめています。
この出典だけ、当サイトで唯一の「公的統計ではないデータ」です。理由は、国の統計にWebデザイナー単独の区分が無いから。厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の職種区分で「デザイナー」に含まれるとされているのは、服飾・商業・インテリア・ディスプレイ・グラフィック・工業デザインなどで、ひとまとめの区分です(厚生労働省「賃金構造基本統計調査 職種解説」)。ここからWebデザイナーだけを取り出すことはできません。
そのため求人サイトの集計値は時期によって動きます。目安として見てください。
——脅すつもりはありません。先に現実を知っておくと、どこに時間を使うかを自分で決められます。この記事の残りは、そのための話です。
未経験からWebデザイナーになる3つのルート
学び方・入り方は大きく3つ。費用も期間も向く人も違うので、比較して選びましょう。
| ルート | 費用 | 期間の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 独学 | 低(教材代のみ) | 長め・自己管理が必要 | コツコツ続けられる・お金をかけたくない |
| スクール | 高(数十万円) | 数ヶ月・強制力あり | 短期集中したい・挫折しやすい・仲間が欲しい |
| 未経験可の求人で入る | 0(働きながら) | 就職できれば最短 | 実務で覚えたい・まず正社員になりたい(※求人の質に差があり見極めが必要) |
「必ずスクール」ではありません。 独学で基礎を作りつつ、未経験可の求人やアシスタント職で実務に入る、という組み合わせも現実的です。同じ「未経験×IT」で迷っているなら、未経験からITエンジニアに転職するにはもあわせて読むと、自分に合うほうが見えてきます。
「Webデザイナー」と言っても3タイプある
同じ職種名でも、働く場所によって仕事内容も入りやすさも変わります。求人を見る前に、この違いを知っておきましょう。
| 職場タイプ | 仕事内容 | 未経験からの入り方 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 制作会社 | 受託でサイト・LPを量産 | アシスタント募集が多い | 場数を踏める。納期がタイトになりやすい |
| 事業会社(インハウス) | 自社サービスのデザインを継続的に改善 | 経験者募集が中心 | 腰を据えて取り組める。未経験は狭き門 |
| 広告代理店 | 広告バナー・キャンペーン制作 | 未経験可の募集がある | スピード重視。案件の幅が広い |
未経験の最初の1社は、制作会社のアシスタントが現実的です。ここで場数を踏み、2社目でインハウスに移るという進み方がよくあるルートになります。「いきなりインハウスで自社サービスを」と狙うと、応募先が一気に減るので注意しましょう。
必要なスキルと準備
未経験からでも、次を押さえると一気に近づきます。
HTML/CSSの基礎
Webページの見た目を作る土台。無料の学習サイトからでも始められます。独学で進めるなら、「まず1本、自分でページを完成させる」ことを最初のゴールにするのがおすすめです。教材を最後まで読むより、粗くても1本作り切るほうが、次に何を学ぶべきかが見えてきます。
デザインツール
PhotoshopやFigmaなど、制作に使うツールの基本操作。未経験の求人でよく指定されるのはこの2つなので、まずはどちらかに絞って触るほうが早く進みます。
ポートフォリオ(作品集)
未経験の場合、採用の合否を分ける最重要ポイント。
【最重要】ポートフォリオはどう作るか
「作品を数点つくる」と言われても、何をどこまで作ればいいか分からない——ここでつまずく人がとても多いところです。目安を示します。
点数は3〜5点
多ければいいわけではありません。数を並べるより、完成度の高いものを3点にしぼります。10点あっても粗いと、見せたい力がぼやけます。
内容は「架空の企業サイト1本+LP1本+バナー数点」
1本は複数ページのあるサイトを作ると、構成を考える力が伝わります。LP(1枚もの)は成果を意識した設計、バナーは手数の証明になります。実在の企業を作り直す「リデザイン」も題材として有効ですが、その場合は架空の依頼という設定であることを明記しましょう。
完成度は「知らない人が見て意味が通じる」まで
デザインの上手さより、なぜそうしたかを説明できるようにします。作品ごとに「誰向けか」「何を達成したいか」「だからこう設計した」を2〜3行添えてください。これがあるだけで、同じ作品でも印象が変わります。
未経験がやりがちなNG
- 模写だけを並べる(作れることは伝わるが、考えたことが伝わらない)
- 説明文がなく、画像だけを置く
- スマホで見たときに崩れている(採用担当はスマホで見ることも多い)
- 何が自分の担当か分からない(スクールの課題は、どこまで自分がやったかを書く)
時間がないときは、「1本を作り込む→説明文を付ける→次を作る」の順で進めましょう。中途半端な作品を増やすより、見せたい力が伝わりやすくなります。
未経験からWebデザイナーになるステップ
ステップ1:HTML/CSSとデザインツールの基礎を学ぶ
独学かスクールか、自分に合う方法で。
ステップ2:ポートフォリオを作る
作り方は前章のとおりです。点数を増やすより、1点ずつ完成度を上げ、説明文を添えることを優先しましょう。
ステップ3:未経験可の求人・アシスタント職に応募する
まず実務に入り、働きながら伸ばすのが最短ルートのことも。書類の書き方は職務経歴書の書き方、これまでの経験をデザイン職向けに翻訳するコツは自己PRの書き方が使えます。
ステップ4:実績を積んでステップアップ
経験を積み、担当領域を広げて年収を上げていきます。
【状況別】あなたはどう進めるべきか
今の状況によって、現実的な進め方は変わります。
在職中(働きながら目指す)
生活を変えずに始められます。収入が途切れないので、学習に時間をかけられます。平日1時間+休日にまとめてのペースで、3〜6か月かけてポートフォリオを作るのが現実的。転職活動の進め方は在職中の転職活動のコツを参考にしてください。
フリーター・既卒(正社員経験なし)
学習と就職活動を同時に進めるのがおすすめです。「完璧になってから」と待つほど、応募できる求人は入れ替わっていきます。Webデザイナーにこだわらず、間口の広い職種も並行して見ておくと安全です(フリーターから正社員になるには)。
20代後半から目指す
可能ですが、未経験可の求人は20代前半向けが中心になりやすい傾向があります。だからこそ、前職の経験を活かせる方向(EC担当だった/広報でバナーを作っていた等)を探すと、書類に書ける材料が増えます。「ゼロからの未経験」より「隣接経験あり」のほうが通りやすい職種です。
やりがちな失敗と回避法
NG1:高額スクールに飛びついて消耗する
スクールは有効な選択肢ですが、「入れば就職できる」わけではありません。比較するなら、次の4点を見てください。①ポートフォリオ制作が講座に含まれるか(作品が残らないスクールは、未経験には価値が薄い)②講師に実務経験があるか ③就職サポートの中身(求人紹介なのか、書類添削までなのか)④受講後に作品が自分のものとして使えるか。金額の安さや「転職保証」の文言より、この4点のほうが結果に効きます。独学+実務という選択肢も必ず天秤にかけましょう。
NG2:ポートフォリオなしで応募する
未経験でポートフォリオがないと、ほぼ通りません。学びと並行して、必ず作品を作ってから応募を。
NG3:一人で抱え込み、求人選びで消耗する
「未経験可」でも当たり外れがあります。求人票や面接に出る危険サインはブラック企業の見分け方にまとめました。第三者に相談すると、さらに避けやすくなります。
使うべきサービス
未経験からの転職は、未経験可の求人を扱うエージェントに相談する手もあります。求人の紹介から、書類・面接対策まで相談できます。ただし、タダではありません。エージェントは採用が決まった企業から報酬を受け取っています。面談の時間も取られますし、合わなければ断る手間もかかります。その手間に見合うだけ選択肢が広がるかで決めてください。
オーダーメイド型の相談に進む前に、対象条件を確かめてください。UZUZが対象にしているのは、20代の第二新卒・既卒・フリーターです。年齢と学歴の具体的な条件は、公表されていません(出典:公式サイト/2026年9月10日確認)。ここに当てはまらないなら、Web制作の求人を扱う別のサービスを探してください。
じっくり相談しながら決めたいなら
※登録すると、UZUZから電話で連絡が来ます(登録状況によってはメールになります)(出典:公式サイト/2026年9月10日確認)。
担当者との相性もあります。何社に登録するのが適切かは転職エージェントは何社登録すべき?にまとめています。
未経験Webデザイナーのチェックリスト
上から進めれば迷いません。
- 1週目:現実(競争・AIの影響・初年収)を理解し、学び方を3ルートから決める
- 1週目:職場タイプ(制作会社/インハウス/代理店)のどこを狙うか決める
- 1〜2か月目:HTML/CSSとデザインツールを触り、まず1本ページを完成させる
- 2〜4か月目:ポートフォリオを3点つくる(各作品に2〜3行の説明を添える)
- 4か月目〜:未経験可・アシスタント求人に応募する
- 並行:未経験可の求人を扱うエージェントに相談し、求人の見極めを手伝ってもらう
※在職中の場合の目安です。学習に充てられる時間で前後します。
よくある質問
Q. 独学だけでWebデザイナーになれますか?
A. なれる人もいます。独学で基礎とポートフォリオを作り、未経験可の求人やアシスタント職で実務に入るのが現実的な道です。強制力が欲しい人はスクールも選択肢です。
Q. 未経験だと年収はどのくらいですか?
A. スタートは控えめなことが多いです。ただし、スキルと実績を積み、AIを使いこなしたり設計・提案までできるようになると、上げていける職種です。
Q. AIが進化したら、Webデザイナーの仕事はなくなりませんか?
A. 単純な作業はAIに置き換わりつつありますが、”何を作るか”を設計したり、AIを使って効率よく良いものを作れる人の価値はむしろ上がっています。AIを敵ではなく道具として使う姿勢が大切です。
Q. 未経験は何歳まで目指せますか?
A. 年齢の上限が決まっているわけではありませんが、未経験可の求人は20代向けが中心になりやすい傾向があります。20代後半以降は、前職の経験と結びつけられる方向(EC・広報・販促など)を探すと現実的になります。
Q. 文系・美大出身じゃなくても大丈夫ですか?
A. 大丈夫です。実務では学歴や専攻より、ポートフォリオで何を作れるかを示すことになります。美大卒でも作品がなければ出せるものがなく、文系独学でも作品があれば出せます。
Q. Webデザイナーとコーダーは何が違いますか?
A. ざっくり言うと、デザイナーは「見た目と体験を設計する人」、コーダーは「それをHTML/CSSで形にする人」です。実際の求人では両方を兼ねることも多く、未経験なら両方に触れておくと応募できる幅が広がります。
まとめ
Webデザイナーは、未経験からでも目指せる魅力的な職種です。ただし人気・競争・AIの影響という現実もあるので、戦略的に動くことが成功のカギ。学び方(独学/スクール/求人で入る)を自分に合わせて選び、ポートフォリオを必ず作ること。未経験可の求人がどのくらいあるかは、時期と地域で変わります。求人票だけでは分からないところは、応募の前に聞いて確かめられます。まずは無料相談から、最初の一歩を踏み出してみてください。
転職活動そのものの全体像は転職活動の進め方で解説しています。


